義憤に燃えていた私はどこ行った問題

私はわりと根に持つタイプなんですけど、そんな性格なのに最近、転勤制度に対する「理不尽だー!!」っていう思いがどこかに家出中です。

引っ越して2年半、住む場所としての横浜は相変わらず人が多すぎ都会すぎ、とか思ってますが、気づけばまあまあ居心地がいい……。

友達いっぱいですし子供なじんでますし、便利ですし便利ですし便利ですし。

 

どうして住む場所も選べないんだろう

どうしてこんなに先の見通しが立たないんだろう

がんばって得たものを、どうして転勤にぶった切られないといけないんだろう

どうして望んでもいない環境の変化で、子供の悲しむ姿を見ないといけないんだろう

どうしてこんな窒息しそうな都会で暮らさなきゃいけないんだろう

 

引っ越した当時思っていたこと。

今、当時の自分の本音を思い出すだけで息が苦しくなる程度にはしんどいなと思っていたのに、いろんなことが喉元すぎてしまってもはや凪です。

「転勤族の暮らし」を考えることも書くことも私のライフワークですが、今は自分に切実さがないなぁ1ミリも、と思います。

絶対に転勤制度なんておかしい、と思うのは変わらないのに、熱量を保つことって難しい…。

熱量はどこかに去ったものの転勤の可能性を考えるとしみじみ悲しいのは変わらずですけどね。主に小学2年生の上の子のことを考えると。でも今は、我が家が凪のうちに転勤制度撲滅してくれんだろうか、なんてありもしないであろうことをふんわり夢想してる程度です。

 

転勤族の夫と結婚して、もう少しで10年。

この10年で転勤族と呼ばれる人たちの雰囲気も大きく変わりつつあると思います。

私は新婚のとき社宅に入ったんですが、そこには20くらいのご家庭があり、奥様みんな専業主婦だったんですよね。夫の会社も、転勤先の希望や配偶者の状況を考慮するなんてことは一切通らない、っていう感じでした(少なくとも、私が聞いていた限りは)。

それが10年たった今、共働きの夫婦はかなり増えましたし(別居婚や単身赴任はよく聞きますが)、転勤先の希望も、少しは考慮されるようになってきたような…。

転勤関連のニュースも(どこどこが転勤制度廃止とかシステム変えるとか)たびたび見かけるようになってきました。

 

そんな世相の変化はあれども、我が家が子育て中に夫の会社が大きく変わるのには、間に合わない気がする我が家。

そういえば待機児童がなくならないのって、こどもが小さい時期って短いから、反対活動する人もどんどん代替わりしていっちゃうのも理由のひとつ…って聞いたことがあります。

私も転勤制度に関しては、自分が変えたいとか何か一石を投じたい、までの正しく大それた思いはなくとも、同じ困ってる人の代わりに私が怒ってやる!!くらいの勢いでブログ書いた日もあったはずなんですけど、あの熱はどこに行ったんですかね。

それだけ不便がなくなったからだ、とも思いますが。

 

という、最近の転勤暮らしに対する思いです。

いま、ほのぼの生きていられるのでその生活を満喫すればいいのに、「居心地よくなってきたということは、そろそろか?」みたいに怯えてしまう日もあります。

私ももう少し「今」にフォーカスできればいいのですが、なかなか難しく。暮らしに根ざす問題は根が深いなと思います。